男性でも女性でもない性「Xジェンダー」
「男性でも女性でもない」とはどういうことなのか。
「俺は男性だ」「私は女性だ」と明確に信じて普通に暮らしていると「男性でも女性でもない状況」というのは理解しがたいでしょう。
もしかしたら「ただの勘違いや思い込み」と思う方もいるかもしれません。
そこでここでは誰もがXジェンダーについて理解できるよう、詳しく解説をします。
Xジェンダーとは?
Xジェンダーとは、戸籍上の性別と「私の性別は○○だ」という性自認が一致しておらず、かつ性自認が男性/女性に限らない状態の人のことを指します。
「男性/女性に限らない状態」とはどういうことなのか、その状態によって具体的に「中性」「両性」「無性」「不定性」の4種類に分けられます。
中性とは?
中性とは、名前の通り「自分は男性と女性の真ん中らへん」という性自認を持つ人です。
「男性でも女性でもない」ではなく「両性の間」になります。
海外では「第三の性」と呼ばれています。
両性とは?
両性とは「自分は男性と女性両方である」という性自認を持つ人です。
中性と違う点は「男性と女性の間」ではなく「どちらも」という点。
難しいですね。「私は女性が7割で男性が3割」という人もいれば「自分は女性が2割で男性が8割」と両方が混ざり合っている状態で、その割合も両性の場合には変化がありません。
無性とは?
無性とは「男性でも女性でもない」という性自認を持つ人です。
そもそも「男性/女性」という性別の概念を自分の中で持っていない人のことを指します。
不定性とは?
不定性とは、性自認が定まっていない状態の人です。
相手にする人や、場所、気分によって性別が流動的に変化します。
必ずしも男性と女性の間で変化するわけではなく、無性~中性~男性~女性と様々な性の間を流動する人もいます。
FTX・MTXとは?
FTX・MTXという言葉。SNSの紹介文などでよく見かけるのではないでしょうか?
「これって何かの記号?」「どういう意味なの?」という方にむけて分かりやすく説明します。
まず共通する真ん中の「T」これは「To」の略です。
一文字目の一文字目と最後の文字は、F:Female(女性)、M:Men(男性)、X:Xジェンダーと性別を表しています。
つまり一文字目の性別から、最後の文字の性別に向かうという意味と考えると分かりやすいです。
FTXとは?
FTX(Female to X)は女性からXなので、身体の性別(出生時の性別)は女性だが、性自認は女性でなく、「男性/女性のどちらか」ではない多様な性を自認している人のことです。
MTXとは?
MTX(Mele to X)は男性からXなので、身体の性別(出生時の性別)は男性だが、性自認は男性でなく、「男性/女性のどちらか」ではない多様な性を自認している人のことです。
Xジェンダーは勘違いや思い込み?
「Xジェンダーは勘違いだ」「ただの思い込みだ」
そんな風に思ったり、口に出したりする人がいるもの事実。
確かに思春期など、周りと比べたり性についての関心が高まる時期に「自分の性」が揺れ動くことは多いです。
そして思春期を超えて、自分の身体の性と性自認が一致してくる方が多いのも事実。
しかしそうでない人もいます。
そして確かに「勘違い」や「思い込み」なのかもしれません。
でも実際外から求められている性と、性自認が一致せずに苦しんでいるのが事実です。
仮に勘違いや思い込みだとしても、それでいいのでは?というのが個人的な意見です。
それでも苦しんでいる人に対して「勘違いだろ、思い込みだろ」と言葉をぶつけるのは間違っているのでは?と思います。
Xジェンダーも多様な性の一部
Xジェンダーの中には、男性と女性が入り混じる人、男性でも女性でもない人、男性や女性の間で流動的に変化する人など様々な人がいます。
「俺は男だ」「私は女だ」と明確に自認している人には、理解が難しいかもしれません。
だから勘違いをされてしまうことも。
でもXジェンダーも「男性」「女性」と同じように多様な性のうちの一部です。
決して特殊な人間という訳ではありません。
互いに理解をしながら尊重し合えることが理想ですね。
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