性同一性障害の方がぶつかる壁の1つである就活。
「いつカミングアウトしたらいいだろう。そもそもカミングアウトするべき?」
「どうやってカミングアウトしたらいいだろう」
「企業の担当者は理解してくれるだろうか」
こんな不安や悩みを抱えていませんか?
そこで今回の記事では就活の中でもカミングアウトのタイミングと企業選びについて考えてみましょう。
性同一性障害の方が就活で抱える悩み
性同一性障害の方が就活で抱える悩みには次のようなものがあります。
- 理解のある企業かどうかが分からない
- カミングアウトをするタイミング、どう話したらいいか
- エントリーシートや履歴書の性別欄の記入方法
- カミングアウトによって合否に影響しないか
悩みの種類や度合いは、未治療か身体的治療はしているが戸籍はそのままか、戸籍変更済みかどうかでも変わってきます。
カミングアウトのタイミング
カミングアウトするタイミングにはそれぞれメリット、デメリットがあります。
エントリーシート・履歴書でのカミングアウト:面接時に楽
エントリーシートや履歴書に書いておく方法が1つです。
性別欄はどちらにも丸を付けずに、備考欄などに、自分の戸籍の性や身体的性、性自認などの状況を書いておき、そのうえでどのような働き方を望んでいるかなどを記載しておきます。
企業の理解度によって不利に働いてしまう場合もある反面、通った場合には企業が先に理解をした状態で面接などに進めるというメリットがあります。
また集団面接などで他の人に分からないように配慮してくれる可能性もあります。
面接時のカミングアウト:自分の言葉でしっかり伝えたい/パス度が微妙な段階の時
面接のときに自分の口で話すのも方法の1つ。
自分自身の言葉でしっかりと状況を説明することができます。
ただし集団面接の場合は他の人にも知られることになるので、それを避けたい場合には個別面接に進むまでは言わずにおく必要があります。
まだ治療の途中でパス度が微妙な段階だったり、これから治療を始めようとしていることで、戸籍や見た目はまだ女性だけど性自認は男性という場合などは、面接時にカミングアウトしておくと話がスムーズです。
面接官の理解度によって反応などが読めないため、ある程度企業の事前リサーチが必要です。
性同一性障害だからこその経験や考えが面接に有利に働く場合もありますが、もしそのことを面接の合否の判断材料にされたくないという場合には、あえてサラリと言うのもありです。
内定後のカミングアウト:入社後の治療を考えている場合
内定後にカミングアウトするのも1つ。
内定さえもらってしまえば、実は性同一性障害だったということをカミングアウトしても、企業としてはそれを理由に内定を取り消すことは難しくなります。
もし就職後に何かサポート体制などが必要なら、この段階で相談をしておくと企業側も体制を整える猶予があるので安心です。
理解の無い企業にあたってしまった場合には、別の理由をつけて内定辞退に追い込まれたなどの事例もあるので、理解度がある企業かどうかはリサーチしておくことをオススメします。
就職後のカミングアウト
就職後のカミングアウトであれば、それを理由に会社を辞める必要があるケースはだいぶ減るでしょう。
日本の企業は正社員をそう簡単に退職させることはできません。
ただしもしサポート体制が必要な場合には、就職後だと間に合わない場合もあるので早めに話しておくことをオススメします。
カミングアウトのタイミングは自分の状況やパス度、企業の理解度などを調べたうえで判断しましょう。
難しい場合には、キャリアセンターや後程紹介する支援団体などに相談することをオススメします。
戸籍変更済みで特にカミングアウトの必要性がなければ、カミングアウトは一切しないという選択肢をとるのもいいでしょう。
理解のある企業の見極め方
どのタイミングでカミングアウトするにも、その企業に性同一性障害への理解がある方が、有利に越したことはありません。
それではどのように理解のある企業を見極めたらいいのでしょうか。
企業HPやSNSでの情報収集
企業のHPやSNSでの発信の内容などに注目してみましょう。
LGBTフレンドリーをうたっている企業HPには、性的マイノリティに関する取り組みについてのページを用意していたりします。企業の取組や考え方が書かれているので確認してみましょう。
またSNSなどで企業での研修情報などを発信していることもあります。
反対に企業HPなどではLGBTフレンドリーをうたっているのに、企業の人のSNSでの発言などがそうでなさそうな場合などは注意してみましょう。
実際に話を聞いてみる
いくら企業HPや公式SNSでいいことを言っていても、実態が違う場合は多くあります。
OGOB訪問や、企業説明会時、またSNSなどを通じて実際に働いている人の話を聞けるならそれがベストです。
「実際はどのような取り組みがあるのか?」
「実際にLGBTの方はいるのか?」
「その方に対して周りはどのような対応をしているのか?」
など実際の様子を聞いてみましょう。
まとめ
就活時のカミングアウトのタイミングには、それぞれメリットデメリットがあります。
そして、本人の治療の状況、またメンタルの状況によっても適切なタイミングが異なります。
そのため就活時には、大学のキャリアセンターやJobRainbowなどの支援団体などに個別で相談を受けることをオススメします。
面接時などの服装やどのように発言したらいいかなどについても不安がたくさんあると思います。
一人で抱え込まずに専門家に頼って、適切な選択肢を選んでください。
今回の内容をまとめると次の通りです。
- カミングアウトのタイミング: エントリーシートや履歴書の段階でカミングアウトしておくと、面接時に少し気持ちが楽になる。
面接時なら自分の言葉で伝えることができ、また面接官のリアクションなどからその企業のLGBTへの理解度などがわかる。サポートが必要な場合には内定後や就職後にカミングアウトするといい。
それぞれのタイミングにメリット・デメリットがある。 - 理解のある企業の見極め方: 企業のHPやSNSをチェックする、OGOB訪問や企業説明会での実際に働いている人の話を聞くなど、情報収集を行って適切な企業を選ぶことが重要。
- 支援団体に頼ろう: 大学のキャリアセンターやJobRainbowなどの支援団体への相談も有効。
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