【FTM・FTX】胸オペの費用や術後の回復期間について60人分のデータ大公開

胸オペの費用や、術後どのくらいで仕事に戻れるのかなどは気になるポイントだと思います。

胸オペの費用や回復期間は、どこでどのような術式で手術を行ったかなどによって大きく変わってくるため、一概には言えないものです。

そこで今回で胸オペ経験者に、どんな方法で手術を受けたか、その費用、どのくらいの期間で日常生活やスポーツなどができるようになったかなどについてアンケートを実施しました。

約60人の胸オペ経験者の声から、胸オペの費用、回復期間、術後の注意点について紹介していきます。

胸オペを受けた年齢は？

まずは胸オペを受けた年齢を聞いてみました。

今回もTwitterでアンケートを拡散していただいたこともあったのか、20代の方が多かったです。
治療のガイドライン上では18歳以上で胸オペができるとされていますが、18歳未満で行った方もいらっしゃいました。
若いうちであれば、大きく発達する前に手術を行えるため傷口が小さく済むメリットがあります。
ただし18歳未満での治療には、親権者の同意が必要なので注意しましょう。

胸オペを受けたタイミングは？

胸オペは性別適合手術とは別ものなので、ホル注を受ける前、場合によっては診断書取得前でも可能です。
みなさんはどのタイミングで胸オペを受けたのでしょうか？
「診断書取得前」「ホル注開始前」「ホル注開始後～性別適合手術前」「性別適合手術と一緒」で聞いてみました。

ホル注開始前やホル注開始後に受けた方が多かったです。
胸は女性の身体の象徴的な部分なので、できることなら早めにとっておきたいものですよね。

胸オペを受ける前の胸の大きさは？

あまり思い出したくないことかもしれませんが、胸オペを受ける前の胸の大きさがどのくらいだったかも聞いてみました。

もともと大きくない方が多いですね。
反対にEカップ以上と大きい方もいらっしゃいました。
ここでもしかしたら「胸が大きい人ほど早めに治療をしたのでは？」と思って結果を見てみたら......？

はい、そんなに関係なかったです(笑)
どんな大きさにせよ、できるだけ早くやりたいものですね。

胸オペの術式は？

胸オペには様々な術式があり、胸の大きさによって変わってきます。
元々の胸の大きさと、行った術式を聞いてみました。

Cカップ以上になるとO字切開を行う人が増えてきますね。
術式ごとの特徴やメリットデメリットについては、以下の記事で解説しています。

胸オペにかかった費用は？

最も気になるのが、費用面でしょう。
保険適用の場合と、保険適用がない場合、海外（タイ）での手術の場合で紹介します。
※あくまでの経験者の体験談です。「必ずこの価格」という訳ではないのであくまでも参考価格としてください。

保険適用なしの場合

ほとんどの方が保険適用がない状態で手術を行っています。
保険適用がない場合の費用は下記のとおりです。

・20～30万円台：2人
・40万円台：1人
・50万円台：10人
・60万円台：17人
・70万円台：7人（うち1人は乳頭縮小も込）
・80万円台：2人

50～60万円台がボリュームゾーンですね。
この費用で胸オペを行った方が使った病院は「自由が丘MCクリニック」「大船T'sクリニック」「清美会クリニック」「ナグモクリニック」などです。
ちなみに胸の大きさや術式別に費用を比べてみましたが、特に相関関係は見られませんでした。

保険適用の場合

今回ご回答いただいたうち10人が「保険適用あり」の価格で行ったとのことでした。
胸オペを保険適用で行う方法ためには、「ホル注などの身体的治療をまだ受けていないこと」と「認定施設に指定されている病院で手術を行うこと」が必要です。

今回「保険適用あり」とお答えくださった方の共通項は
・山梨大学医学部附属病院／岡山大学附属病院で手術を行ったこと
・ホル注開始前であったこと
上記の条件を満たしていることになります。
認定施設になっている病院が国内には10か所もありません。住んでいる地域によってはかなり遠方になるっ可能性もあります。

費用は下記のとおりです。

・約5万
・約8.1万円
・約9万円
・約10万
・約20万

安い！！！
日本国内でこの費用で手術できるのはいいですね。

先ほど説明した通り、認定施設が少ないので遠方になると交通費や宿泊費などもかかりますが、それを含めても保険適用外で行うよりも安く済みそうです。

海外での手術の場合

今回ご回答いただいたうち、4人がタイでの手術を行っていました。
4人ともアテンド会社を利用し、性別適合手術と同時に行ったとのことです。

海外に行くもはなかなか大変なので、一度にやってしまった方が楽ですね。
その方々の費用は下記の通りです。

・性別適合手術（SRS）・アテンドと合わせて100万くらい
・ 胸オペだけで52万円（150,000バーツ）くらい
・ アテンド・上下同時で125万
・SRSとアテンドと同行費用で111万円

アテンド代、性別適合手術代込で100～130万ぐらいが相場ですね。
ちなみにアテンドなしの自己手配で性別適合手術と同時にやった場合、手術台、ホテル代、航空券込みで約65万円でした。

胸オペから回復までどのくらいかかった？

胸オペを受けるうえでの心配事の1つは「どのくらいで回復できるか」「どのくらい仕事を休んだらいいか」でしょう。
胸オペをした後は腕が上がらなくなったり、胸を張りづらくなり、日常生活にやや支障が出るほか、スポーツなどはきつくなります。

手術からどのくらいの期間で日常生活、スポーツや力仕事ができるようになったかを聞いてみました。

日常生活

まずは日常生活です。

術後約1週間ぐらいという方が最も多かったです。
オフィスワークをしている方なら入院日なども含めて1週間ぐらい休みが取れればいいですね。

スポーツや肉体労働ができるまで

次にスポーツまたは、ガテン系の仕事をしている方がしっかり仕事に戻れるまでにどれくらいかかったのかも聞いてみました。

胸オペを受けてからスポーツや肉体労働的なことだ出来るようになるまでは、約1カ月ぐらいは見ておいた方がよさそうですね。
筋トレが趣味な人は1カ月は我慢しましょう。自重でのスクワットぐらいなら何とか平気ですが、胸トレなんかやった日には多分〇にます(笑)
仕事がガテン系の方は長期的に休めるか、回復するまで別の業務ができないかなど職場の方と相談しましょう。

胸オペ後の注意点

胸オペを終えた後はやはり様々な障害が生じます。
今回は「胸オペを終えた後で最も困ったこと」を聞いてみました。
術後の注意点として参考にしてみましょう。

・皮膚が余ってしまった（元々EカップでU字切開）
・乳首の間隔が鈍くなった
・腕が上がらない（洗濯物が干せない）
・傷口が目立つ
・傷口の痛痒い
・自力で起き上がれなくなった
・陥没した部分が治らなかった
・術後に付けているバンドが動きづらい
・ローン地獄
・寝返りできずに腰の激痛に襲われた
・乳首が腐るかもしれないという恐怖に襲われた
・身体の痺れ
・乳首と乳輪の大きさが気になった
・乳首が浮くため結局猫背にならざるを得なかった
・コロナ禍だったため術後すべて自分で荷物を運ばなければならなかったこと
・ドレーンの扱い方が難しかった

腕が上がらないなど日常生活への支障や、乳輪の大きさや皮膚の余りなどの仕上がりに対して気になったりする方が多いようです。
皮膚の余りについては、元々胸が大きくない場合にはほとんどありません。
また乳輪や乳首の大きさについては、後から手術を行うことができるので、しばらく我慢するしかなさそうです。

胸オペをしてよかったこと

最後に胸オペをしてよかったことの感想を聞いてみました。

・上裸になれる
・Tシャツ／タンクトップ一枚でいれること
・ブラ／ナベシャツがいらなくなること
・プールや海水浴に行けること
・斜め掛けのカバンをかけても胸が強調されない
・胸を張れる／背筋を伸ばして日常生活を送れること（猫背の改善）
・真下を見ることができること
・自己肯定感があがったこと

上半身裸になれること、Tシャツ一枚でいられるようになったことと回答してくださった方が、とても多かったです。
女性の身体の象徴である胸が取れることで必然と胸を張れるようになりますし、これまで猫背になりがちなところから、姿勢がよくなると自己肯定感があがりますよね。

最後に

以上胸オペについてのアンケート結果をご紹介しました。
女性の身体の象徴的な部分である胸。
これを取ることで、だいぶ心が楽になるのは事実です。

もちろん身体的に大変なこともあります。
それが心配な方も多いと思いますので、経験者に相談をしてみましょう。

もし分からないことがあれば問合せフォームまたはTwitterのDMなどでメッセージをください。
また「保険適用だった人の話を聞きたい」「胸が大きかった人の話を直接聞いてみたい」という方がいれば、できる限りお繋ぎしますので、お問合せください。