ネビドとエナルモンどっちがいい?違いとメリットデメリットを解説

FTMでホル注を受けるときには、だいたいエナルモンデポーという種類のホルモンから打ち始めます。
しかし2~3週間に1回は打たなければならないことなどもあり「ネビドも気になる......」と迷い始める方もいるのではないでしょうか?

たっしー

そこで、どちらも経験している身からネビドとエナルモンデポーの違いやそれぞれのメリットデメリットを紹介します。

目次

ネビドとは?

まずはネビドの概要について説明します。
ネビドは長期持続型の男性ホルモンの1種で、ドイツのシェーリング社で製造されています。

実はネビドは日本ではまだ承認されていません。
「未承認の薬剤は心配」と思う方もしれませんが、ヨーロッパやアメリカでは認可されていて、比較的安全性は高いとされています。

効き目の長いホルモン注射でだいたい3か月以上は持続するので、通院回数を減らすことが可能。
人によっては半年以上間隔を開けても大丈夫です。
ちなみに田代は7カ月に1回。一緒に行ってくれる友達が忘れないようにリマインドしてくれています(笑)

エナルモンデポーとは?

エナルモンデポーは、短期持続型の男性ホルモンです。
短期持続型のホルモン注射を2~3週間に1度打つのが、最も男性の生理的機能に近いと言われています。
また効果がすぐ出やすいのも短期持続型。

そのため大半の方は最初はエナルモンデポーなどの短期持続型のホルモンから開始します。
1年以上過ぎて身体の変化が安定してきてからネビドなどの長期持続型を検討するといいでしょう。

ネビドとエナルモンデポーの違いは?

ネビドとエナルモンデポーの違いは大きく3つあります。

効果の持続期間

ネビドは長期持続型のホルモンなので3か月~半年ほどは効果が持続します。
それに対してエナルモンデポーの効果持続期間は2~3週間ほどです。

持続期間が概ね注射を打つ周期とイコールになります。
つまりネビドは3か月から半年ほどに1回、エナルモンデポーは2~3週間に1回注射をする必要があるということです。

価格

価格についてはネビドとエナルモンデポーでは数倍の差があります。
病院や保険適用の有無によっても異なりますが、ネビドは28,000円前後、エナルモンデポーは1,500~3,500円ほどです。
ネビドを半年に1回打つにしても1年で約60,000円、エナルモンデポーを3週間に1回打つとしたら1年で約35,000円ほどになるので、価格の差はかなり大きいと言えますね。

扱っている病院数

ネビドは日本でまだ認可が下りていない薬のため、扱っている病院がエナルモンデポーに比べて少ないです。

FTMのホル注種類ごとの違い

ネビドのメリット・デメリット

ネビドにするかどうかを検討するにあたってネビドのメリットデメリットを見てみましょう。

ネビドのメリット

病院に行く頻度が少なくて済む

病院に行く頻度が少なくて済むのは、ネビドの最大のメリットと言えるでしょう。
長期的に男性ホルモンの効果が持続するため、注射を打ちに行く頻度も少なくて済みます。
長いと半年ほど間隔をあけても大丈夫。
ホルモン治療をするために、遠方まで子酔っている人にとってはありがたいですね。

ホル切れ症状が出にくくなる

男性ホルモン値が急激に下がって、精神不安定になったり更年期障害のような症状が起きる、いわゆる「ホル切れ」
ネビドの場合には、男性ホルモン値の血中濃度が、ピークを迎えた後緩やかに減少するためホル切れが起きにくくなります。

次の注射を打つ前ぐらいのタイミングで精神不安定や更年期障害のような症状が起きやすい人にはネビドがオススメです。

ネビドのデメリット

費用が高い

ネビド最大のデメリットはその費用。
1回で30,000円近くします。
また日本では認可されていないため、戸籍の性別変更をしても保険適用になりません。

普段エナルモンデポーを打つために相当遠くまで通っている場合などは、高頻度で発生する交通費なども総合したらネビドにした方が安くなる可能性もあります。
しかしエナルモンデポーを現在近場で打てている方は、割高感が高くなってしまいますね。

めっちゃ痛い※個人差アリ

ネビドを打つときは、基本的にお尻に打ちますが、沁みるような痛みを感じます。
エナルモンデポーよりも多くの量を打つため、痛みはネビドの方が強いとよく言われています。

個人的にはめちゃめちゃ痛い!!
他の方のブログなどでも痛いと言っている方が多いですね。
しかしいつも一緒に行っている友人は、全く痛くないとのこと。
やはり個人差によるものが大きいと言えるでしょう。

エナルモンデポーのメリット・デメリット

ネビドと比較をするために改めてエナルモンデポーのメリットデメリットも紹介します。

エナルモンデポーのメリット

まずはメリットを見てみましょう。

効果が出やすい

エナルモンデポーは打った後に急激に男性ホルモン値の血中濃度が上がるため、効果を感じやすいというメリットがあります。
そのため最初はエナルモンデポーからスタートすることがほとんどです。

費用が安い

ネビドと比べると費用が安いことは歴然です。
1回につき、1,500~3,000円程度で打つことができます。
頻度が2週間に1回と高頻度ですが、年ベースでネビドと比較しても圧倒的に安いです。

エナルモンデポーのデメリット

次にデメリットを見てみましょう。

高頻度で打つ必要がある

エナルモンデポーは短期持続型の男性ホルモン注射なので、2~3週間ほどで男性ホルモンの血中濃度が下がってしまいます。
そのため、それに合わせてホル注を打ちに行かなければいけません。
遠方に通わなければならない場合は大変ですし、仕事などしていると「次いつ行かなきゃ」と考えるだけでも面倒ですよね。

ホル切れ症状が起きやすい

ネビドと反対に、精神不安定や更年期障害のような症状が起きるいわるゆ「ホル切れ」が起きやすくなります。
エナルモンデポーは、血中濃度の変化の上昇と下落幅が激しいためです。
ホル切れ症状が起きやすい人は、ネビドを検討してみてもいいかもしれません。

エナルモンデポーのままの方がいい人

以上の違いを踏まえると、エナルモンデポーのままにしておいた方がいいのは次のような方です。

・費用を安く抑えたい
・ホル注を打ち始めて1年以内
・極度に痛みに弱い

正直、費用面やホル注歴ぐらいしかエナルモンデポー「の方がいい」という理由はあまりありません。
ホル注歴が浅いときにネビドにすると効果が感じにくくなり、むしろ精神的に不安定になる可能性があるのでしばらくはエナルモンデポーを継続しましょう。

痛みについては、個人差が大きいので金銭的に余裕があるならば一度試してみるといいと思います。
もし痛みが強くて耐えられなさそうであれば、エナルモンデポーに戻すこともできますからね。

ネビドに変えてもいい人

ネビドに変えるのを検討してもいい方は次のような方です。

・ホル注歴1年以上経っている
・ホル切れ症状を起こしやすい
・金銭的に比較的余裕がある
・エナルモンデポーを遠方で打っている

金銭的に余裕がある場合には、ネビドにはメリットの方が大きいです。
一度試してみてもいいかもしれません。
もちろん、医師に相談して血液検査などで血中濃度をはかって様子を見ながら継続の判断をしてくださいね。

以上ネビドとエナルモンデポーの違いやメリットデメリットについて紹介しました。
ネビドは金銭的な面以外はかなりメリットが大きいです。
私自身はどちらも経験していますが、普段ホル注のことを考えなくていいのでとっても楽です。

経験者のアンケートも参考にしてみてください。

たっしー

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